無線LANの通信が安定しない
無線LANが不安定とか、速度が出ない、接続が切れてしまうというご相談は非常に多く、「原因はこれ!解決方法は、これ!」といった決定打は残念ながらありません。
原因が様々なので、1つ1つ原因を究明して対策を施すしかありません。
原因として考えられるもの、対策方法等
近所の無線LAN機器同士の電波干渉
無線LANは、当然電波を使っています。
複数のアクセスポイントがあったり電波を出す機器が近隣にあった場合、電波の干渉が起きる可能性があります。
無線LANで利用されている電波には、次のような形式があります。
お持ちの無線LAN親機がどの電波帯域を利用できるのか確認してください。
IEEE802.11b:周波数帯域 2.4GHz帯
IEEE802.11a:周波数帯域 5.2GHz帯
IEEE802.11g:周波数帯域 2.4GHz帯
この中で特に干渉が起こりやすいのが、2.4GHz帯です。
無線LANは、使用するチャンネルによって利用する周波数帯が設定されており、2.4GHz帯の場合は、その範囲が重なり、使用できる周波数帯の7割程度が重なってしまっているため、近所の人がお客様と同じように、無線LANを利用されていて、たまたま同じチャンネルか、その前後のチャンネルを使っていれば、電波干渉が発生し、通信速度が極端に落ちたり、接続が突然切れたりします。
対策方法は、使用するチャンネルを変更することで回避することができます。ルーターによりチャンネルの変更方法が違いますので、各メーカーの無線LANの取扱い説明書等にてご確認ください。
電磁気を発生する家電製品との電波干渉
2.4GHz帯を使っている家電製品や電気機器に、電子レンジや特定の医療器具、またBluetoothなどを使ったコンピュータの周辺機器があります。
よくあるのはやはり電子レンジなどの強力な電磁気を発生する機器です。
電子レンジは2.4GHz帯の非常に大きなノイズを出しますので、影響が大きいと言えます。
無線LAN親機の設置場所の近くに電子レンジがある場合は、親機の場所を移動するだけで直る場合もあります。
無線LAN親機のファームウェアや子機のドライバが原因となる場合
無線LAN親機を再起動すると一旦は繋がるがまた切れるという不具合の場合の原因が、無線LAN親機のファームウェアや子機のドライバが原因であることがあります。
最新のファームやドライバが出ていたら、ファームウェアやドライバのバージョンアップを実施すると直る場合があります。
お客様宅の通信環境による原因
1階と2階の通信が不安定で、その原因が1階の天井と2階の床の間にアルミ箔の付いた断熱材(グラスウール)がある場合やビルドインの床暖房で電波が遮断されていたということもあります。
同じ室内で利用するときは問題ない場合に、隣の部屋や真上の部屋で調子が悪いといった場合には、このケースが当てはまる場合があります。
Windows XPで無線LANの接続が突然切れる(他のOSでは問題ない)場合
Windows標準のワイヤレスネットワーク接続ツールの不具合が原因で接続が切れるという場合もあります。
具体的な症状としては、突然接続が切れたり、復旧したりするが、規則性がない場合にこの現象を疑ってください。
タスクバー内の「ワイヤレス・ネットワーク接続」のアイコンを見ても、アクセスポイントからの信号は十分で、電波が切れているわけではない状態といった場合は、この現象が疑われます。
このような場合は、Windows標準のワイヤレスネットワーク接続ツールを止め、メーカー製のユーティリティを利用すると、直る場合があります。